血塗られた源氏の歴史の狭間に! 修善寺ハリストス正教会

伊豆修善寺の巨大な旅館に「桂川」があります。
そのすぐ隣の場所にひっそりと建つ教会があります。修善寺ハリストス正教会です。

伊豆といえば、血塗られた源氏の歴史や弘法大師・空海の伝説に彩られた温泉地です。
そんな日本的な場所に、高さ18メートルの鐘楼を持つ教会堂があるのがハリストス正教会です。

漆喰塗りの木造で、街中でよく見かける教会とは何となく印象が違います。
それも当然で、この教会はカトリックでもプロテスタントでもありません。名前(ハリストス)が示すようにロシア正教なのです。ただし、ロシア正教というと御茶ノ水のニコライ堂のイメージとも違うと感じるかもしれません。かなり控えめにタマネギを載せているだけのようです。

日本人はキリスト教というと、カトリックとプロテスタントが主流のように思っている人が多いようです。
しかしローマ帝国が分裂した際に、東方教会として正統的に受け継がれているのがロシア正教です。従って歴史的にはカトリックと同じだけの歴史を持っているともいえます。

さて、このハリストス教会ですが 明治45年、菊屋旅館の野田修治がニコライ主教の祝福を受けて建設されたものです。設計は建築家の河村伊蔵です。

病気治療で修善寺に湯治に来ていたニコライの病気平癒を祈願し、70名の信徒と職人によって建立されたといわれています。しかもわずか3ヶ月半の驚異的な期間で完成させたと記録されているのです。
これぞ聖人への病気平癒祈願のパワーといえます。

感謝の印として神田ニコライ堂で預かっていたイコノスタス・シャンデリア・聖母の絵等が贈られ飾られています。これらは日露戦争の時に旅順にあった教会所蔵のものだそうです。

残念ながら中は非公開で実際に目にすることができないのですが、日本人で初めて聖画家となった「山下りん」作の十字架の聖像が内部の聖堂にあるそうです。

修善寺という伊豆を代表する温泉街に、ロシア正教まであるということは何だか場違いな気もしますが、ここは異教徒でも訪れる価値のある場所だといえるのかもしれません。

日本建築でありながら洋風に仕上げた聖堂というのが見事で、その美しさは静岡県指定有形文化財として今後も残してほしいものです。

しかし宗教施設は信仰心があろうとなかろうと独特の空気が漂っていることを感じます。この空気に触れ、目で見て、周囲の音声を聞くことに大きな価値があるのではないでしょうか? そこでどのような感覚になるのか、その感情を大切にするのが

東ローマ帝国以来の伝統を持つロシア正教の雰囲気が、全身を包んでくれる、そんな感覚だけは抱くこと間違いないでしょう。

静岡県伊豆市修善寺 静岡県伊豆市修善寺861

オットー・ヤーパン

投稿者プロフィール

ヌミノーゼ巡礼管理人兼巡礼者。
弘法大師入唐求法1200年を契機として、世界各国の様々な聖地に赴き、そこでのヌミノーゼ体験によりこのページを開設。

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